急性漿液性歯髄炎・急性単純性歯髄炎 Acute serous pulpitis, Acute simple pulpitis

歯髄および歯周組織の病変・根尖性歯周組織疾患

解説

歯髄内に漿液性の滲出性変化を呈する閉鎖性歯髄炎である。

臨床事項

  • 一部性から全部性へと進行する。
  • 歯髄充血、滲出による内圧上昇により急性症状を示す。
  • 温・冷熱、甘味、酸などの刺激で疼痛を生じる。
  • 齲窩内に食物圧入で疼痛を生じる。

病理組織所見

  • 象牙芽細胞の萎縮や変性がみられる。
  • 充血、血管拡張がみられる。
  • 漿液の滲出による水腫性変化がみられる。
  • 髄角部に生じやすい。

代表画像

急性漿液性歯髄炎

  • ガイド無し
  • ガイド有り

歯髄には充血と周囲の水腫性変化が認められる。

歯髄には充血(矢印)と周囲の水腫性変化が認められる。

象牙質(★)

歯髄組織の拡大像

充血と周囲の水腫性変化がみられる。