歯性上顎洞炎 Odontogenic maxillary sinusitis

歯槽骨・顎骨の病変

解説

根尖性歯周炎や慢性歯周炎などに起因する上顎洞炎。

臨床事項

  • 根尖が上顎洞底に近接する部位に好発する(上顎第二小臼歯、第一、二大臼歯)。
  • 歯肉頬移行部、頬部の腫脹、圧痛がみられる。
  • 鼻漏、鼻閉、嗅覚障害や頭重感が認められる。

病理組織所見

  • 種々の状態、程度の炎症性変化がみられる。

鑑別疾患

  • (非歯性)上顎洞炎

代表画像

デンタルX線画像

上顎洞内の含気性低下(不透過像)がみられる。

CT像

右側上顎洞内部が不透過性を呈している。

歯性上顎洞炎(弱拡大)

上顎洞粘膜部に広範で高度な慢性炎症性細胞浸潤が認められる。

歯性上顎洞炎(強拡大)

上顎洞粘膜部に高度な慢性炎症性細胞浸潤が認められる。