腺腫様歯原性腫瘍 Adenomatoid odontogenic tumor

歯原性腫瘍

解説

歯原性上皮に由来し、腺管構造を伴う歯原性腫瘍である。

臨床事項

  • 上顎犬歯部、次いで下顎犬歯部に好発する。
  • 10歳代の女子・女性に多い。
  • 埋伏歯(犬歯)を伴い、囊胞を形成することが多い。

病理組織所見

  • 腫瘍実質に腺管様構造や花冠状構造がみられる。
  • 小石灰化物がみられる。

代表画像

オクルーザルX線画像

  • ガイド無し
  • ガイド有り

上顎の埋伏犬歯を含む境界明瞭なX線透過像の中に砂粒状不透過像(石灰化物)が認められる。

上顎の埋伏犬歯を含む境界明瞭なX線透過像の中に砂粒状不透過像(石灰化物)が認められる。(破線内)

切除組織の割面と弱拡大像

  • ガイド無し
  • ガイド有り

埋伏歯に関連した囊胞様病変で、囊胞壁や腔内には腫瘍が結節状に増殖している。

埋伏歯(▲)に関連した囊胞様病変で、囊胞壁や腔内には腫瘍が結節状に増殖している。(★)

腺腫様歯原性腫瘍(弱拡大)

  • ガイド無し
  • ガイド有り

腺管状構造や花冠状構造がみられる。

腺管状構造(★)や花冠状構造(■)がみられる。

腺腫様歯原性腫瘍(強拡大)

腺管状構造と花冠状構造が認められる。