学会について

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ご挨拶


NPO法人日本臨床口腔病理学会

理事長 前田 初彦


日本臨床口腔病理学会のホームページをご覧いただきありがとうございます。
理事長を仰せつかっております前田初彦です。日本臨床口腔病理学会の紹介をさせていただきます。
まず、口腔(こうくう)という聞き慣れない言葉が付いている学会とは何だろと思われたことと思います。口腔とは、「口からのどまでの間の口の中の空間」と辞書には出てきます。口腔は、体内に最初に食べ物が入ってくるところであり、食べ物を歯により咀嚼して飲み込みやすくして消化管に渡しています。また、喋る時の音を舌の動きで調節しています。この口腔には様々な病気が起きます。もちろん、う蝕(虫歯)や歯周病も発生します。また、歯の発生に関連する病気も起こります。これを歯原性病変と呼び、口腔に特異的に起こる病気です。さらに、悪性腫瘍として口腔がんが近年増えてきています。これらに加えて、全身にも影響を及ぼす種々の疾患が発症します。これらの病気の研究・診断を行うのが口腔病理学です。このように口腔病理学とは、口腔疾患の病因と病態を解明し、病理診断という医療行為を通じて社会に貢献している学問分野です。
特定非営利活動法人 日本臨床口腔病理学会は、「広く一般社会に対し、口腔病理についての学術研究及び教育研究活動、臨床活動、国際活動を行うとともに、一般市民を対象に助言・支援・協力を行い、口腔病理の啓発、次世代の人材の育成、国際化の推進を図り、日本における口腔病理の研究、教育、臨床を発展させ、もって国民の医療福祉の増進に寄与することを目的とする。」と定款で述べています。この目的を達成するために、歯科医学における知識はもとより、病理学を基盤とした幅広い医学生物学的知識を持ち、口腔に生じる多様な疾患の病因と病態を理解して正確な病理診断を実践しています。また、日本臨床口腔病理学会は口腔疾患に関連する幅広い教育や研究を推進・支援して、口腔疾患の治療の基盤となる病理診断の充実・向上を図り、口腔病理学の発展を通じて社会に寄与することも目指しています。
口腔領域は全身の一部であり、医科との連携が必要不可欠です。このため、1988年に日本病理学会に口腔病理専門医制度が制定され、これまでに146余名の口腔病理専門医が認定され全国で活躍しています。口腔疾患を専門としながら一般病理学や全身との関連を理解できる口腔病理専門医になるためには、口腔疾患に関する問題と共に、剖検例を含む病理専門医と共通した全身疾患に関する問題が出題される実地試験に合格する必要があります。このように、医科・歯科の連携により正確な診断業務が担保されています。
本学会では、口腔病理学教育・研究および口腔病理診断を実践できる次世代を担う優れた口腔病理医を育成し、歯科医療に貢献すると共に、国内外の口腔病理学の発展に寄与できる学会を目指して行きたいと考えおります。口腔病理学は歯科医療の基礎を担っているわけですが、臨床歯学の分野に比べ人材が不足しています。歯科医療の向上のために、こうした現状を変えていかねばなりません。歯学生・研修医の諸君には、口腔病理学を進路の一つとして選択されることを切望します。
皆様のご理解と、ご支援を心よりお願い申し上げます。